医療法人化(設立時)のメリットとデメリットについて教えて下さい。

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医療法人化(設立時)のメリットとデメリットについて教えて下さい。

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メリットとデメリットについては以下のとおりです。

1.医療法人化(設立時)メリット

 医療法人化(設立)におけるメリットは大きく4つに分けられると言われています。

一つ目は、病院(診療所)の経営上の収支と、医師個人としての家計の収支とを明確に分けることができるという点です。大阪府医師会が行ったアンケート調査によると、

  • 「法人化(設立)することで、積極的に経営をしていこうという意識が芽生えた」
  • 「法人化(設立)することで組織としての安定化に良い影響が出始めている」
  • 「法人化(設立)することで働く従業員の意識も積極的になった」

といった結果が報告されています。

 二つ目は、やはり税務上のメリットがあげられます。税務上のメリットとして享受できることとしては、まず所得税に適用される超過累進税率(所得が上がっていくにつれて、より高い税率が適用されていくしくみ)から解放されて、法人税の2段階比率税率が適用されます。これにより、今まで所得税の最高税率が適用されていた院長先生であれば、表面税率のみの単純な比較だけでも法人であることが有利になります。

 また院長先生および院長夫人などの身内には、医療法人から給与を受とるかたちをとり、所得が分散されるため、結果として所得税の税率を大きく下げることができます。これに加え、給与のうち一定額は、給与所得控除として控除されることになり、その分課税対象の所得は減ることになりますので、二重の効果を期待することができます。

 さらに、医療法人から給与を受けている院長およびその家族に、退職金の支払いをすることが可能になります。一方で、個人経営の場合には、院長と生計を一にする親族に対する退職金の支払いは認められません。

 法人というスタイルをとることで、法令や通達の範囲内で多くの節税(税金)対策を行うことが可能です。例えば、保険料の支払いに関しても、個人経営の場合は生命保険料控除として、一定額までのわずかな税効果しか得ることができません。しかし、法人の場合であれば、保険料の全額や半分が損金(経費)に算入でき、かつ解約返戻金(解約した場合に保険会社から戻ってくるお金)が大きく戻ってくる法人向けの保険商品を活用して税負担を軽減していくことが可能となります。乱暴な言い方をしてしまえば、節税対策を行える額は青天井です。

 三つ目は対外的な信用の向上があげられます。法人化をした場合、特に銀行等の金融機関を含めた対外的信用が大きく向上するため、例えば医療設備を充実させていく際に必要な借入も容易に行うことができたりとメリットを享受することができます。

 四つ目は相続対策が容易になる点があげられます。個人経営の場合だと、相続が発生すると死亡した医師個人の診療所を廃止し、相続人(死亡した医師の子等)である医師が新たに診療所を開設する必要があります。一方で、医療法人として法人格を有していれば、たとえ理事長がお亡くなりになったとしても、法人は存続し、新たに理事長を選出することで対応ができます。また、相続財産(診療所の財産)に関しても、理事長の出資持分を生前に親族に贈与する等で、相続対策をすることができます。

2. 医療法人化(設立時)デメリット

 医療法人化のメリットとして、診療所経営と家計を明確に分けることができる、また院長およびその家族は医療法人から給与を受けることができるということをあげましたが、これは逆に言えば、今まで曖昧であった経営上のお金と家計のお金をはっきりと分けなければならないこと、さらに、給与以外のお金は原則的に法人からしかとることができなくなるということを意味しています。

 また、健康保険のみに加入していた診療所では、法人化により厚生年金への加入が強制となります。その分法定福利費の支出が増えることになってしまいます。

 税務上のデメリットとしては、交際費として損金算入可能な額(経費として認められる金額)に制限・限度が設けられます。個人経営の場合、必要な支出として証明することができる交際費はすべて経費にとして落とすことができます。一方で、法人の場合は、出資額に応じて一定額までしか認められません。さらに、その認められる一定額の範囲内にあっても、交際費の額の10%相当額については、損金に算入することができません。

 また、一般の営利法人と同様の法人税率が適用される点もデメリットとしてあげられます。これまで個人経営をしてきた院長にとっては、法人運営上での色々な規制や制約がのってくるため、個人経営と比較してメンタル的に窮屈さを感じるということも考えられます。

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