不動産の売却により課される税金について教えて下さい。

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不動産の売却により課される税金について教えて下さい。

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不動産の売却により課される税金については以下の通りです。

①不動産の売却により生じた譲渡損益は、各事業年度の益金又は損金となり、法人税が計算されます。②特定の資産を譲渡し、一定期間内に特定の資産を取得して事業の用に供する場合や、固定資産を同じ種類の固定資産と交換した場合において、一定の要件を満たすときは、課税を将来に繰り延べる圧縮記帳が適用できます。③一定の要件を満たす不動産の譲渡について、譲渡益を限度として、一定の金額を損金の額に算入する特別控除が適用できます。

「不動産の売却により課される税金の原則」

不動産を売却した場合、原則として売却金額から帳簿価額を控除して、譲渡損益を計算します。ただし、一定の資産の譲渡益については、課税を将来に繰り延べる圧縮記帳や、課税の減免である特別控除の適用を受けることができます。

「不動産の売却により課される税金の圧縮記帳」

1.不動産の圧縮記帳の概要

 圧縮記帳とは、不動産の買換えや交換等を行った場合に、一定の会計処理(圧縮記帳)を行うことにより、資産の譲渡益のうち、一定の金額を税務上の損金(圧縮損)とすることができる制度です。税務上は、資産の譲渡益と圧縮損が相殺されるため、譲渡益に対する課税が軽減されます。

 圧縮記帳を行った場合、新たに取得した資産の税務上の取得価額は、圧縮損控除後の金額となります。したがって、原価償却資産について圧縮記帳を行った場合、税務上の帳簿価額が小さくなることから、以後減価償却費として損金に算入できる金額は小さくなります。また、将来その資産を売却した際の譲渡益の金額は大きく(または譲渡損の金額は小さく)なります。つまり、圧縮記帳は、将来の課税所得を増加させることとなるため、課税の減免制度ではなく、課税の繰延制度となります。

2.不動産の圧縮記帳の会計処理

 圧縮記帳の適用を受けるためには、新たに取得した資産について①・②・③いずれか(交換により取得した資産の圧縮記帳は①のみ)の会計処理を行う必要があります。例えば300の資産を取得し、120の圧縮記帳を行う場合、次のような処理となります。

①経理処理により帳簿価額を減額する方法
 (借) 資産   300 / (貸) 現預金 300
 (借) 圧縮損  120 / (貸) 資産   120

②確定決算で積立金として積み立てる方法
 (借) 資産         300 / (貸) 現預金    300
 (借) 繰越利益剰余金 120 / (貸) 圧縮積立金 120 ※当期中に積み立て

③決算の確定の日までの剰余金処分により積立金として積み立てる方法
 (借) 資産         300 / (貸) 現預金    300
 (借) 繰越利益剰余金 120 / (貸) 圧縮積立金 120 ※当期末後、決算確定日までに積み立て

 なお、会計上は②・③の処理を原則としています。また、税効果会計を適用する場合には、圧縮積立金の額は、税効果相当額を控除した金額となるため、次のように処理することとなります(実行税率は40%とします)。
 (借) 法人税等調整額 48 / (貸) 繰延税金負債 48
 (借) 繰越利益剰余金 72  / (貸) 圧縮積立金   72

3.不動産の買換えの特例

①不動産の買換えの特例概要

 平成23年3月31日まで(以下の③については平成23年12月31日まで)に特定の譲渡資産(棚卸資産を除きます)を譲渡し、かつ、原則として譲渡資産を譲渡した事業年度の前後1年以内に特定の買換資産を取得し、これをその取得の日から1年以内に事業の用に供した場合には、譲渡資産に係る譲渡益の80%相当額を限度として、圧縮記帳を適用し、課税の繰り延べることができます。
 この制度の対象となる買換えは、例えば次のような買換えです。


譲渡資産 買換資産

①既成市街地等の

区域内から区域外への買換え

既成市街地等内にある

・建物

・敷地用の土地等

既成市街地等外にある

・土地等

・建物、構築物

・機会装置

②土地の有効利用の

ための買換え

市街地区域・既成市街地等内にある

・土地等

・建物、構築物

で、4階以上の建物(建築面積150㎡以上)

の建築のために譲渡

市街化区域・既成市街地等内にある

・4階以上の建物(建築面積150㎡以上)

・敷地用の土地等

・これらに係る構築物

③長期保有資産の買換え

国内にある

・土地等

・建物、構築物

で10年以上所有しているもの

国内にある

・土地等

・建物、構築物

・機械装置

②不動産の買換えの特例、課税の繰延額(圧縮損の計上限度額)

 圧縮損の計上限度額は、譲渡資産の譲渡対価の額と買換資産の取得価額のいずれか少ない金額(圧縮基礎取得価額)に譲渡資産の譲渡益割合(譲渡益÷譲渡対価)を乗じた価額の80%相当額となります。

4.不動産の交換の特例

①不動産の交換の特例概要

 次の要件を全て満たす固定資産の交換をした場合には、交換譲渡資産の譲渡益を限度として、圧縮記帳を適用し、課税を繰り延べることができます。

  • 譲渡資産が1年以上所有の土地等、建物(付属設備、構築物を含む)、機会および装置、船舶、鉱業権等の固定資産であること
  • 譲渡資産が1年以上所有の土地等、建物(付属設備、構築物を含む)、機会および装置、船舶、鉱業権等の固定資産であること
  • 取得資産は、相手方が過去1年以上所有していること
  • 取得資産は、交換譲渡資産の用途と同一の用途に供すること
  • 取得資産が、交換の相手方において交換のために取得したものでないこと
  • 交換差金等の金額が、譲渡資産の時価と取得資産の時価のいずれか多い方の価額の20%以内であること

②不動産の課税の繰延額(圧縮損の計上限度額)

圧縮損の計上限度額は、交換の形態によりそれぞれ次の算式により計算します。

交換の形態 圧縮損の計上限度額
交換差金等がない場合 取得資産の価額-(譲渡資産の帳簿価額+譲渡経費)
交換差金等を取得した場合 取得の価額-(譲渡資産の帳簿価額+譲渡経費)×(取得資産の価額/取得資産の価額+交換差金等)
交換差金等を支払った場合 取得資産の価額-(譲渡資産の帳簿価額+譲渡経費+交換差金等)

「不動産の特別控除」

 特別控除とは、一定の要件を満たす不動産の譲渡等を行った場合に、その資産の譲渡益を限度として、一定の金額を損金の額に算入することができる制度です。なお、特別控除は圧縮記帳と異なり、他の資産の帳簿価額を減額する必要はありません。つまり、課税の減免制度となります。

主な特別控除 特別控除限度額
収用換地等の場合の所得の特別控除 5,000万円
特定の長期所有土地等の所得の特別控除 1,000万円

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