高目誘導
高目誘導とは
中央銀行の金融調節は、通常金融市場の季節的・一時的な資金需給の変動を相殺する形で行うことが多いが、時にはこうした資金需給の変動に対し信用供給を幾分引き締め気味(ないし緩和気味)に行うことを通じて、公定歩合を変更することなく、インターバンク市場金利(日本では、コール・手形市場金利)を季節変動以上に高め(ないし低め)に誘導することがある。このうち、公定歩合を引き上げずに市場金利を上昇させようとする金融調節を高目誘導ということがある。過去の例としては、1982年春から夏にかけての円安化防止を目的として行われたことがある。また、85年10月~12月には、プラザ合意に基づくドル売り介入を不胎化せず、市場の引き締まり地合いをインターバンク市場にそのまま反映させたが、この時は、高目放置、高目容認等と評された。