資本構成(composition of capital)
資本構成(composition of capital)とは
貸借対照表の貸方は負債・資本を記載しているが、この負債・資本のそれぞれの項目の総合計額に対する比率を算出すると、資本の構成比を示すことになる。資本の構成は資金の調達状況を表しており、調達手段として負債に依存する度が大きいか、自己資本で多くをまかなっているか――といった事情を物語る。
また、同じく負債といっても流動負債か、固定負債かという相違も指摘される。戦後のわが国では、間接金融方式が優位であったことから、企業の資金調達も負債に依存する例がきわめて多く、自己資本比率が低下していたが、近時は持ち直してきている。負債に依存する度の大きい業種について流動負債、固定負債と分けてみると、流動負債に依存する例として卸売、鉄道車両などがあげられ、また固定負債依存組は電力、不動産などが代表例である。資本構成は、企業の属する業種や収益力などの相違によって異なるが、自己資本の充実が必要とされている。