株式交換制度(stock-swap system)
株式交換制度(stock-swap system)とは
M&Aや持ち株会社設立、上場子会社の完全子会社化などの際に、株式の移転を簡単にする制度。買収の場合、買収される企業の発行済み株式と親会社になる企業が発行する新株式を交換する。株式の取得、売却ではなく単純な交換であるため、手続きが少なく、コストを圧縮できる利点がある。1999年の商法改正でこの制度が実現、ソニー、ローム、川崎汽船、日本軽金属などで採用し始めている。ソニーの場合、ソニー・ミュージックエンタテインメントなど上場子会社3社と株式交換し、これら3社を完全に子会社化した。この際、ソニーは約3,300万株の新株を発行し、3社の株主に割り当てた。株式交換はこのように現金支出なしに企業買収や完全子会社化ができる利点があるが、半面、発行済み株式が増えるため配当負担が増大する欠点もある。